被害の影響

被害の影響

犯罪等の被害に遭うということは、今まで当然あり続けると思っていたかけがえのない大切なものが、他人の不法な行為によって、突然奪い去られてしまうことです。多くの被害者にとって、人生が一変することを意味します。

被害に遭われた方やそのご家族の方は、凶悪犯罪や性犯罪・交通事故などの犯罪行為による直接的な被害(一次的被害)だけでなく、被害後に生じる様々なできごと(精神的・身体的・経済的)に苦しめられています。これを、二次的被害といいます。

事件に遭ったことによる精神的ショックや身体の不調

心理的反応
  • 恐怖感
  • 自責感
  • 不安感
  • 無気力・絶望感
  • 孤独感・疎外感
  • 怒り・復讐心
身体的反応
  • 緊張・動悸・下痢・吐き気
  • 不眠・悪夢
  • 食欲不振
感覚的反応
  • 感覚・感情がマヒする
  • 現実だという感覚がない
  • 自分が自分でないと感じる
  • 記憶力・判断力の低下
これらは、異常なことではなく、突然大きなショックを受けた後では、誰にでも起こり得ることなのです。

犯罪被害者、ご家族、ご遺族の手記集の発行

 大切な方を喪って間もない方から、その後、10数年を過ごされた方まで貴重な手記をお寄せいただきました。
 犯罪被害者のための様々な法律や制度が整いましたが、犯罪被害者の置かれた実情や犯罪被害者支援についての理解と協力は十分とは、言えないのが現状であります。
 この手記をお読みいただき、また、皆さま方に犯罪被害者、ご家族、ご遺族の声をお届けすることにより、一人ひとりが犯罪被害者の実情を理解し、社会全体で支えることで、支援の輪の広がりや繋がりができることを願っております。

希望される方には、無料で送付いたします。
事務局までお問合せください。

事務・お問い合わせ

被害者、ご遺族は、「叶うことなら事件前の普通の生活に戻ることを願っている」との思いであり、「あの日に戻れたら」という切実な思いを込めています。
<第3集>を発行するにあたり、15名の方にご執筆いただきました。
被害者、ご遺族の想いが、多くの方に届き、今後の被害者支援の充実へとつながっていくことを願っております。
(令和6年6月発行)
本手記集は、岐阜新聞岐阜放送社会事業団様の助成を受けて作成しました。

自助グループ活動

 当センターでは、被害者遺族の自助グループの活動を支援しています。現在、交通事故被害者ご遺族の自助グループ「ふれあい」を毎月開催しています。同じような被害を受けた人の話を聞きたい、話をしたいという思いをお持ちの方は、支援センターまでお問い合わせください。
相談・お問い合わせ

自助グループとは

 同じようなつらさを抱えた者同士がお互いに支え合い励まし合う中から問題の解決を図ることを目的に集うグループのことをいいます。

 自助グループでの仲間の存在は、被害者の方の孤立感や疎外感を軽減し、被害からの回復に大きな力になると言われています。

  • 当事者の方たちが自ら立ち上げるグループであり、「大切な人を失ったもの同士」だからわかりあえる場、これまで声をあげることのできなかった様々な思いを、遠慮なく語ることのできる場となります。
  • 胸に抱える悲しみ・苦しみ・怒りなど、被害者として当たり前の感情をお互いに語り合うことで、本来人間が持っている回復していく力を取り戻していくための一歩となっていきます。
  • グループに参加して知りえた個人情報は守秘とし、プライバシーは守られます。